ダイヤ鉄K

関東に住んでいて、ダイヤに詳しい鉄道ファンです。

東海道線上りダイヤの、東京方面と新宿方面のバランスについて

東海道線は、品川・東京・上野等を経由する上野東京ラインと、渋谷・新宿・池袋等を経由する湘南新宿ラインが走っています。上野東京ラインは毎時6本、湘南新宿ラインは毎時2本とかなり差がありますが、このバランスと利便性について考えてみましょう。

 

 

東海道線を走るE231系

 

どちらの方が需要があるのか

この二つの路線網が開通する前まで、東海道線は全て東京駅行きでした。東海道線沿線から副都心へアクセスしたいという人は、すごく多いわけではないかなと、あくまでも僕の体感ですがそう思います。一方湘南新宿ラインができたことで、品川で山手線に乗り換える必要がなくなったなど、湘南新宿ラインの効果は絶大です。もし上野東京ライン湘南新宿ラインの本数が同じで、その二つの列車が交互に来るとなったら、利用客目線で見てたしかにわかりやすいと思います。ただし東京方面への需要の方が大きいこと、山手貨物線は線路容量的に増発は難しいことなどから考えて、上野東京ラインの方が本数が多くなることは当然です。そうなると乗り間違えをなくしたり均等に電車を走らせるための工夫をしなければなりません。そのことを見ていく前に、東海道線のダイヤの概要を見てきましょう。

 

東海道線上りダイヤの概要

できるだけダイヤをシンプルに理解するために、分割併合や特急の追い越しがある駅を中心に時刻を見ていきます。熱海駅を基準に、平日上り12時台のダイヤについてです。湘南新宿ラインの列車のみ赤字で示してあります。

小田原を始発駅としている湘南新宿ラインは特別快速なため、とても速いです。特別快速が通過する駅からこの列車には乗れないため、設定されていないとみて列車間隔を見なければならないことに注意が必要です。ではこのダイヤをもとに考察してきましょう。

 

列車間隔から見る利便性

東海道線上りに乗る乗客をいくつかに分類して考えてきます。東海道線上りに乗る利用者の目的地は、以下の通りです。

  1. 上野東京ラインのみ経由する駅に行く客
  2. 湘南新宿ラインのみ経由する駅に行く客
  3. 上野東京ライン湘南新宿ラインが合流する赤羽以北まで行く客
  4. 分岐する前、横浜駅までに降りる客

この4パターンのすべての人にとって、列車の間隔が均等になるようにダイヤを作るとします。3に関しては一番簡単で、赤羽駅や大宮駅に先着する列車を電光掲示板に表示しておけばいいので、楽です。次に2に関してですが、湘南新宿ラインは現在毎時2本であり、先ほど述べた通り増発することは難しいです。よって30分に一本運転し、列車間隔があいてしまいますがそのタイミングでの乗客は一回上野東京ラインを乗り、そのあと山手線等に乗り換えてもらうことにするしかないでしょう。よって1と4の二つを考慮しながらダイヤを作成する必要があります。1と4で本数が少ないのは1であり、よって上野東京ラインを均等に毎時6本走らせることを優先する必要がでてきそうです。となると4の客にとって上野東京ラインが行ってしまっても湘南新宿ラインがすぐ来るタイミングができますが、そのときはラッキーと思ってもらうような形でダイヤを作っていくのがベストだと思います。しかしそれ以上に1と4ではバランスが大事であり、どちらかといえば毎時6本の上野東京ラインを均等に走らせることを優先するのが良いという僕の考えです。

 

まとめ

上野東京ライン湘南新宿ラインは走行範囲が広く走行パターンをたくさんでてきてしまうことから、その全ての駅の全ての行き先に対して均等に電車を走らせることは不可能です。しかし少なくとも東海道線上りに関しては、すごくバランスの良いダイヤになっていると、感心しました。

 

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