ダイヤ鉄K

関東に住んでいて、ダイヤに詳しい鉄道ファンです。

杉並三駅問題で生じる、中央線平日ダイヤと土休日ダイヤの違い

中央特快に乗ったことがある人ならわかりますが、あまりスピードを出しません。また停車駅も案外多く余計遅く感じてしまいます。さらに中央特快の本数は平日だと少なく、それに乗れなくて普通の快速になると、もっと遅く感じてしまいます。今回は中央線のダイヤについて考えてみましょう。

中央線を走るE233系Wikipediaより)

 

 

土休日の、杉並三駅を通過するダイヤ

中央線の路線種別(Wikipediaより)

みなさんご存知の通り、土休日は高円寺・阿佐ヶ谷・西荻窪のいわゆる杉並三駅を快速も通過します。よって所要時間は短くなります。ではこのダイヤについてみていきましょう。土休日新宿駅を12時台に発車する下り電車で、特快は赤字にしてあります。

  • 新宿  02 06 09 14 17 21 25 32 36 39 43 46 51 55

基本的には快速と特快で交互に発着しています。例外が二か所見つかりますが、そこには00分と30分に特急が出発していることによるもので、それを含めるて速達タイプと普通タイプで完全に交互に発着していることがわかります。特急が発車するところではどうしても7分列車間隔があいてしまっていて、しょうがないことだとは思いますが、事実としてとても混雑するでしょう。では平日はどうでしょうか。

 

平日の、杉並三駅を停車するダイヤ

平日のダイヤも、休日のダイヤ同様新宿駅を12時台に発車する列車で見ていきます。

  • 新宿 02 04 10 12 18 20 23 32 37 39 43 49 51

また休日と同様00分と30分に特急が発車しています。中央特快の本数が大幅に減りました。また電車の発車間隔も均等になっていなく、2分連続でくるときもありますが9分来ない時もあります。休日は特急含めて毎時16本でしたが、平日は15本と、平日の方が需要が少なくなるからかもしれませんが本数も減っています。こうなってしまう理由は何でしょうか。

違いが生じてしまう原因

違いが生じてしまう原因は、やはり杉並三駅問題です。杉並三駅がある中野~三鷹間は5駅もあるのに退避可能駅が存在しません。このことがネックとなるのです。休日は快速もこれらの駅を通過するため、中野~三鷹間で停車するのは荻久保と吉祥寺のみと、2駅差です。この程度なら本当になにも問題ないのですが、5駅差もあると追い越しがなかなかできなく、結果的に両方の種別の列車の本数を減らさなければなりません。つまり朝ラッシュは、ダイヤ作成においてものすごく大変になるなと想像しました。話を戻して特別快速の本数が少なくなると、いくつかの現象が起こります。一つ目は東京から立川以西に行く際、快速に乗っても次の列車に抜かされるため、実質次の特別快速まで待たなければならないこと、つまり遠近分離がうまくいかなくなってしまうことです。ですがさすがのJR、うまく青梅線への分岐などを使うことによってそうはならないようになっていました。それでも休日のダイヤに比べたら不便なことに変わりはありません。また快速と特別快速が交互に来れば乗客にとてもわかりやすく、退避される駅もある程度固定されるので、この点でも乗客によってわかりやすくダイヤがシンプルになります。このように二つの種別のそれぞれの本数が同じなることのメリットは絶大です。しかしそれが平日はそうではなくなってしまうのです。ではこれを解決することはできるのでしょうか。

解決することはできないのか

当たり前ですが一番良い解決策は、平日も杉並三駅を通過させることです。特にラッシュ時間帯は上位種別の本数も増やしやすくなるので、JR側にとっても他の駅の利用客にとっても多きなメリットとなるでしょう。今突拍子もないことを思いついたのですが、中央線の複々線を、線路別ではなく方向別にすることはできないのでしょうか。こうすれば対面乗り換えができるようになり、杉並三駅で快速が止まらなくなっても怒る人は減るかなと思ったのですが、それはそれで今度は中野駅快速線同士の退避をとることができなくなります。しかし中野から東京は快速と特別快速で停車する駅は変わらないので、それほど大きな問題にはならないと思います。

しかしこれらは理想論であり現実を考えてみると、杉並三駅を通過させることはできないでしょう。となると荻久保などに追い越しができる設備を整えることが挙げられますが、スペースの問題などからも厳しくなってきます。やはりこの問題の解決は難しいのだと思われます。一番ダイヤ作成において大変になるのはラッシュ時です。これをどうするか、改めて難しい問題だなと思いました。

 

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